牛山くんと猫田さんは、今日も雑談です。
最近、ノーコードでアプリ開発する動きが増えているようですね
コードを書かなくていいってやつかー
二人がノーコードの話をしているとキャニット先生がやってきました。
おやおや、ノーコードの話ですか。「誰でも簡単にWebサービス開発ができる」とメディアでも注目を集めていますよね
でも、ノーコードについては、いまいちよくわかっていないんですよね
仮にノーコードを使おうとしたら、どこで勉強すればいいの?
なるほど。これは一回、ノーコードについてまとめた話をしたほうが良さそうですね。
ということで、今回の講義ではノーコードの開発ツールの紹介から学習方法まで、『2021年現在のノーコードまとめ』として学んでいきましょう。
簡単にわかるノーコードツールの説明
まずはノーコードツールについて簡単に説明します
①:ノーコードとは
通常、アプリケーションを開発するときには、ソースコードを書きます。でも、ノーコードツールを使えば、コードを書かずにアプリケーション開発を行えるのです
これはすごいことですよ!
うん。楽でいいよね
②:ノーコードのメリット
ノーコードを使うメリットはたくさんありますが、ここでは2つ大きなメリットを紹介しましょう
ノーコードツールを使うメリット1:開発スピードの向上
やはり最大のメリットはスピード感です。ノーコード開発はプログラミングの作業工程を必要としないため、開発期間の大幅な短縮することができます
プログラミングやデータベースの設計といった開発者の能力に依存していた工程を割愛できるため、品質を担保しつつ高速でのアプリケーション開発が可能になります。
ノーコードツールを使うメリット2:開発・保守・運用コストの削減
ノーコード開発プラットフォームでは、保守・運用も包括的にサポートする機能があります。だから、エンジニアではなくてもアプリのメンテができるんですよ
エンジニア以外もメンテナンスができる……。これはメリットなんですか?
そうですよ。保守や運用へのコストが大幅に減らせますからね
エンジニアのリソースをコーディングのミスやバグの修正ではなく、上流工程に回せるようになります。また、フルスクラッチ開発で外部委託すると、コミュニケーションやリソースマネジメントなどの管理に多くの工数を割く必要が生じますが、ノーコード開発では、これらの労力も最小限に抑えることが期待されます。
③:ノーコードのデメリット
今のところ、ノーコードにはいいところしかないみたいだね
残念ながら、ノーコードも万能ではありません。デメリットもあるので、次はデメリットを紹介しますね
ノーコードを使うデメリット①:大規模かつ複雑なシステムの開発は難しい
基本的にあらかじめツールに置かれた機能に各システムの仕様を載せていきます。だから、ツールに機能の実装は無理なんです
できることが限られているってことかー
よく考えたら、そりゃそうですよね……
ノーコードを使うデメリット②:柔軟性はなく、プラットフォームに依存する
できることが限られているので、デザインや機能はツールに依存してしまうんですよ。おまけに、セキュリティにも制限があります
デザインや機能はともかく、セキュリティが甘いのは問題ですね
ツールに依存しているため、どうしてもセキュリティの内部のロジックが読まれやすいんですよね。セキュリティを強化するのであれば、コーディングで対応するしかありません
結局、コードを書くのか……
そうなっちゃいますねぇ。でも、全体的に考えたらノーコードにはメリットのほうが大きいです。その点は忘れないでくださいね
代表的なノーコードの開発ツール:厳選5つ
そういえば、ノーコードの開発ツールってたくさんありますよね
そうなんですよね。だからここでは代表的なものを5つだけ紹介しますね
①:Bubble
Bubbleは、あらゆる種類のWEBアプリケーションを開発することが可能で、チュートリアルやドキュメントの豊富さも魅力です。日本でも利用者が多く、Twitterやnoteでは数多くの情報が日本語で発信されているので、学習環境も急速に整ってきています。
各コーディングパターンをUI操作で実現できるので、非常に使いやすいツールです。また有料プランへ加入することで、アプリ開発後、Google PlayやApp Storeから配信することも可能です。
ノーコードの開発ツールは学ぶのが大変なのですが、Bubbleは比較的学びやすいのが特徴ですね
②:Shopify
ShopifyはECサイト専用のノーコードツール。海外でも人気がありますが、日本国内でもネットショップの構築に人気です。広告管理、顧客管理までECに必要なあらゆるサービスが揃っています。事業規模の大小を問わず、ECサイト作成ツールとして第一選択となります。
また、世界でも有名ということもあり、ECサイトには必要不可欠な多様な決済手段や配送方法が網羅されていることが挙げられます。Amazonや楽天といった大手ECサイトとの連携も可能なため、管理がしやすいのも特徴です。
ノーコードでECサイトを作りたいなら、これですね
③:Glide
「Googleのスプレットシートから5分間でアプリを作ろう」というキャッチコピーの通り、Glideの特徴は、その圧倒的な操作性です。
エクセルやスプレットシートを触ったことのある人であれば、ブロックパーツを動かしていくだけで、チュートリアルを見なくてもECサイトや業務管理アプリを簡単に作成することができます。
直感的な操作を追求したGlideのUIは非常に洗練されており、テンプレートの種類も豊富であるため、誰でも簡単に実用的な業務用アプリを作成することが出来ます。
従業員の勤怠管理や業務管理に関するアプリの作成に秀でており、日々の業務をサクッと効率化したいという方におすすめです。
④:AppSheet
AppSheetは、スプレッドシートやエクセルなどに用意したデータを元にしたアプリを作成可能です。データを読み込むだけで自動的にプロトタイプを作成してくれるため、編集も最小限で済みます。
さらにデータソースからも閲覧や編集ができ、複雑な設定は関数を使用して構築できる柔軟性の高いサービスです。サンプル数が多いのも特徴で「サンプルをコピーしてカスタマイズする」のも可能です。
サンプルがあって、それをアレンジすれば自分に都合の良いものを作れちゃうのかー
⑤:Adalo
AdaloもBubble同様に、人気のあるWebアプリを開発できるツールです。直感的なビジュアル操作でWebサイトやアプリ制作ができるノーコードツールの代表格です。パワーポイントのスライドを操作する感覚でWebアプリを開発することができます。また、Adaloではスマホ対応のネイティブアプリを無料で開発できます。
ノーコードの学習方法
ところで、ノーコードはどうやって勉強すればいいの?
今後はどうなっていくかわかりませんが……今のところ本や動画で勉強するのが、一般的ですね
①:書籍で勉強する
●基礎から学ぶ ノーコード開発
『基礎から学ぶノーコード開発』は「Glide」「Adalo」「Bubble」の使い方から始まり、ノーコードの基礎知識まで丁寧に解説しています。ノーコードでアプリ開発を試してみたい初心者の方はもちろん、教養として知っておきたい人にもおすすめの1冊です。
Glideはプログラミングの知識がなくてもスマホやタブレットに対応したWebアプリケーションを作ることができるサービスなので、1度触れてみてはいかがでしょうか。
●ノーコード革命: 小学生でも3時間でアプリ開発できる時代がやってきた!
『ノーコード革命: 小学生でも3時間でアプリ開発できる時代がやってきた!』は、ノーコードのアプリ開発についての基礎知識や様々なアプリの紹介に加え、実際にノーコードツールを動かす際の解説書、ノーコード有識者によるインタビューまで見れる書籍です。
この本のおすすめポイントは、ノーコードで作られたアプリが具体的に紹介されているところです。ノーコードで何が作れるのか、本当にプログラミング未経験でも作れるのか、疑問に思っている方は多いかと思いますが、そんな方にはとくにおすすめの一冊です。
②:動画で学習する
●No Code School 『Bubbleの使い方講座』(Youtube)
No Code School の動画、『Bubbleの使い方講座』ではBubbleを実際に使ってアプリケーションを開発する方法をレクチャーしてくれます。Part11まで続くシリーズものですが、この動画と一緒に手を動かしながら扱うことで徐々にBubbleの扱い方をマスターできます。ノーコードで学習する時は、実際に手を動かすことが重要です。
YOUTUBEは無料だから、まずはここから始めるのもいいかもね
●Udemy『NoCode (ノーコード)Glide超入門』
動画学習サービス「Udemy」では、ノーコード初心者の方でもアプリが作れるようになる講座が公開されています。
ノーコードでの開発は、プログラマーやシステムエンジニア向けのツールだと思われる方も多いかと思いますが、それは大きな誤解で、日々の業務改善や効率化を考えている方すべてに必要なツールです。とくに、本講座でとりあげる「Glide」に関していえば、Excelなどの表計算ソフトを普段から使用されている方たちに、ぜひ受けていただきたいです。
ノーコードでのアプリ開発:まとめ
というわけで、ノーコード開発ツールを紹介しました。
今後、ノーコードでの開発の需要はさらに高まると予想されます。今のうちに学習しておくと、将来的に大きな武器になる可能性は高いです
なるほどー 時代はノーコードかー
ノーコードとプログラミングスキルと両方持っていたら強いでしょうね
とりあえず無料の動画でも観てみようかな
そうですね。まずはノーコードを身近に感じられるように、ここで紹介した動画や本に触れてみると良いですよ。興味が湧いたら、もっと深く学んでいきましょう