動画編集の基本的なスキルを得るには1ヶ月以上の時間がかかります。しかも、独学で学ぶと失敗することが多くあります。また、自己流で学習しているとゴールが見えない感覚に陥り、いつしか挫折することもあります。
それを乗り越えたとしても、スキルが身についたとは言えません。なぜなら、実践を踏まえていないため、自身が学んだと思っているそのスキルが、果たして正しいものか分からないからです。そのため、実際に動画を編集し続けることで様々な動画編集のスキルが身に付きます。
本記事では駆け出しの動画編集者が多く経験する失敗を紹介します。
①ジャンプカットを使いすぎる
ジャンプカットとは、同じ設定や時間、距離で取られた2つのショットの間をカットし短くつなぎ合わせるテクニックのことです。時間の経過を飛ばすことから「ジャンプカット」と呼ばれています。
ジャンプカットは動画のテンポが良くなり、視聴者にとっても展開が良く見やすい動画となり。しかし、多用すると動画と動画がうまくつなぎあわず映像が不自然なものとなってしまいます。
たとえば、発言が続いているにも関わらず、発言者の動きが不自然に変わっていたり、時間の経過が分かりにくくなったりするため、ジャンプカットを使って同じショットにつなぎ合わせることはやめましょう。
②情報量が多すぎる
長すぎる冗長な動画にしない
視聴者に伝えたい情報が多すぎると結果的に動画が長くなってしまいます。それでは視聴者も飽きてしまいます。視聴者へ向けるメッセージを記憶に残してもらえるために情報は5~7つを心がけましょう。
昨今ではショート動画と呼ばれる1分もしない動画も目立ってきており、その影響からか情報は端的かつ明瞭な物である方が良いです。そのためにテロップの工夫や、ジャンプカットによる編集を行うわけです。
テロップを多用し過ぎない
近年のバラエティ番組などでは様々なデザインのテロップやイラストが使われていますが、あれは様々な経験から導かれた考え抜かれたデザインです。まずは統一感を持った動画を作成することを意識しましょう。
タイトルやクレジット、テロップなどに、複数のフォントや色を使用しないように気を付けましょう。複数のフォントを使用することで、まとまりのない表現に見えます。その印象はとても目立ち初心者のように見えます。使用するフォントは1つに絞り、見えやすい色であれば映像の色合いに合わせます。
また、多くの情報量を詰め込むために、短い時間内にたくさんのテロップが画面上に表示されるというケースもよくあります。その場合、文字が画面上に多く表示され、かえって読みにくくなり情報が伝わりません。文字換算で300~350文字/分を目安に適切な情報量を提示することが必要です。
③無計画で動画制作を始める
動画制作に取り組み始める方の中には、動画制作の大変さを理解しておらず、見切り発車で始めていることが多々あります。依頼された台本もしっかり読み込まずに作ろうとします。そうなると、当然動画の質も低く、行き当たりばったりなものになってしまうものです。
動画を完成させるためには、いろいろな作業が必要です。作業数は多いですが、順番を守りひとつずつコツコツと進めていくことで、やり直しの作業も減って、結果として効率的に動画を作ることができます。無計画に手を出すのではなく、基本的な順序を守り、ひとつずつ進めていきましょう。
④動画編集ソフトを使いこなせていない
慣れない操作、その都度ソフトの操作方法を確認し、作業のやり方を確認している状況ですと、編集が完了するまでに膨大な時間がかかることになってしまいます。動画編集に使用するソフトはいくつかあり、それによって操作方法も異なるため習得するには時間がかかります。
依頼される動画によってはソフト自体を変える必要がありますが、操作を覚えないと動画編集の大変さが継続するということになります。そのために動画編集について学ぶとともに、編集作業という実践を踏まえて自らのスキルとする必要があるのです。
まとめ
ここでご紹介したようなミスは初心者にありがちなものです。
動画編集者という視点でテレビやYouTubeを見てみると、参考になることがあったり、自分のミスに気が付くこともあります。いきなり動画編集のプロになることは誰にもできません。実践を経て1つ1つ習熟していきましょう。