YouTubeやTikTok等のSNS発信で必ず必要とされる動画編集作業。
動画編集スキルを身につけて、ユーチューバーやティックトッカーの動画編集者になれたら、なんだか楽しそうですよね。
でも、インターネットで動画編集を検索すると
『動画編集 オワコン』
『動画編集 もう遅い』
等のネガティブなキーワードも出てきますが、実際のところはどうなのでしょう?
データを元に検証してみましょう。
動画需要の現状について
まずは、動画需要の現状についてみてみましょう。
動画配信市場規模の現状
[引用: PR TIMES 『動画配信市場調査レポート2021』発刊について より]
上記の表の通り、動画配信の市場規模は毎年右肩上がり。2015年には1,410億円であったのに対し、2020年には3,710億円と2倍以上増加しています。この予想からいくと、2025年には5,000億円まで到達しそうですね。
スマートフォンでの動画視聴時間の増加
[引用:Nielsen 全世代でスマートフォンがネット利用のメインデバイスに~ニールセン 2019年上半期のデジタルメディアの利用動向をまとめた「Digital Trends 2019上半期」を発表~ より]
この表が示す通り、2015年6月時点での平均利用時間が2時間弱なのに対し、2019年6月には7時間以上と動画視聴時間は3倍以上に跳ね上がっています。
スマートフォンだと手軽に動画を楽しめるため、電車内や仕事・学校の休憩時間でも動画を見ている方が多くなりましたね。
YouTube利用者の動向
[引用:Google 月間 6,500 万ユーザーを超えた YouTube、2020 年の国内利用実態──テレビでの利用も 2 倍に より]
動画プラットフォームの代表格として君臨しているYouTube。
2019年と2020年で比較した場合、『YouTubeにアップロードされた動画の総数』は80%も増加しています。
また、『新型コロナウイルスの流行以降、YouTubeの利用が増えたと回答』した人は74%もいました。今や『YouTubeは「なくなったら最も寂しいプラットフォーム」』との回答で1位を獲得するほど人気のプラットフォームとなっています。
これらの回答からも、どれだけ動画の需要が伸びているかは明白かと思います。
動画業界の市場規模は拡大するのか?
さて、今までの現状としては動画の需要は確実に伸びています。
では、これからも動画業界の市場規模は拡大していくのでしょうか?
5G回線比率が増加する
[引用:総務省 モバイル回線全体に占める5G回線比率の予測]
まず、動画を視聴する際に重要となるのが、5Gの普及率です。こちらの表の黄緑の線が表すように、2019年には0%だった5Gが、2025年には20%まで到達する予測です。
5人中1人が5Gを使っている計算になりますね。
動画広告市場規模の将来予測
[引用:サイバーエージェント、2021年国内動画広告の市場調査を発表 より]
動画広告の市場規模は2020年は約3,000億円だったのに対し、2025年には約10,500億円に到達する予測が出ています。
たったの5年でおよそ3.5倍とは、かなりの増加率ですね。
動画広告が増加するということは、そもそもの動画を視聴する時間数も増加すると予想できます。
動画業界の市場規模が拡大することで、動画編集の需要はますます高まりそうですね。
動画編集者のライバル増加に対する対策
『動画編集の需要が増えている』というのはお分かりいただけたと思いますが、それを狙って動画編集を始める方ももちろん増えています。最近ではAIを利用する企業もでてきている状況です。
では、『動画編集者が増えすぎて、全然お仕事が獲得できない!』ということにはならないように、対策を考えていきましょう。
対策1)AIではできない技術の習得
最近では、大手の企業でもAIによる動画編集を活用する時代になりました。
では、ゆくゆく動画編集の仕事がAIに取って代わられるのでしょうか?
AIはシンプルな編集は出来ますが、専門的で細かい技術になるとやはり人の手で編集する必要があります。AIにとって変わられないよう、動画編集スキルをあげていきましょう。
対策2)ディレクション能力を習得する
動画編集の需要が増えるにしたがって、動画編集者も増え仕事獲得の競争率は高くなっていきます。そんな中で、単純な動画編集だけを請け負っていると、低単価となりあまり稼ぐことができません。
では、動画編集の仕事がある程度出来るようになったら、ディレクターを目指してみてはいかがでしょうか?
ディレクターになると、クライアントとのやり取りや、スケジュール管理、仕上がりのチェック等を行うことになります。細かく時間のかかる編集作業は編集者に任せることになるので、結果的にディレクターになると時給単価が上がりやすくなります。
動画編集者からのステップアップを目指すなら、ディレクションスキルを身につけるのもオススメです。
対策3)プラスアルファのスキルを身につける
他の動画編集者との差別化をするもう一つの方法としては、『プラスアルファのスキルを身につける』です。案件に応募するときも、動画編集のスキルのみより、プラスアルファのスキルがあった方が採用される可能性が高くなります。
【プラスアルファのスキル 例】
- Photoshopでのサムネイル制作スキル
- アニメーション作成
- イラスト
- ナレーション
- その他 etc
また、案件に応募するとき以外にも、動画編集でお仕事をいただいたクライアントさんに動画編集以外のスキルを提示することで、案件の単価アップや他のお仕事をいただける可能性もあります。
動画編集のスキルが高いことはもちろん大事ですが、他のスキルもあることで”強み”になります。動画編集の学習以外にも余裕があれば、プラスアルファのスキルも学んでみてはいかがでしょうか。
動画編集の需要まとめ
動画編集の需要をデータを元に検証してきましたが、データからみても今後も動画編集の需要が伸びていくのは間違いないでしょう。動画業界の市場規模は拡大していっています。
それに伴い、動画編集者の数も増えライバルも増えています。しかし、差別化をすることで動画編集で稼ぐことはまだまだ可能です。動画編集の仕事に興味があるのなら、動画編集者が飽和状態になってしまう前の”今”がチャンスです。