現代社会において、IT技術はますます重要な役割を果たしています。IT業界への転職には、高収入を得ることや新しい技術に触れることなどの魅力的な面がたくさんあります。
しかし、IT業界には多くの職種があり、どのような仕事があるのか、何を学べば良いのか、初めての人にはわかりにくい部分もあります。そこでこの記事ではIT業界未経験からでも転職しやすい、代表的な職種を全部で15個紹介します。あなたに合った職種が見つかるかもしれません。
コミュニケーションや営業力が大切なIT職種
IT業界では、営業力やコミュニケーション能力を問われる機会も少なくありません。まずは、これらの能力が問われる職種を6つ紹介します。
①:ヘルプデスク
ヘルプデスクとは、企業や団体の社員や顧客が、パソコンやスマートフォン、サーバーなどの情報システムに関するトラブルや問い合わせがあった場合に、その解決を担当する部署や職種のことです。
一般的なヘルプデスクの業務内容は、電話やメールでの問い合わせに応じ、トラブルの原因を調べたり、対処方法を伝えたりすることです。例えば、パソコンが起動しない、インターネットに接続できない、メールが届かないなど、様々な問題に対応します。その他にも、ネットワークの設定やユーザー管理、システム改善の提案なども行います。
ヘルプデスクについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
②:カスタマーサクセス
「カスタマーサクセス」は、顧客がサービスを利用していく上で、不便な点があった場合にそれを解決するために働く職種です。例えば、問い合わせ窓口での電話対応やメール返信などが主な業務です。また、顧客の問題や要望を分析して、改善案を提案することもあります。
このように、お客様のニーズを把握し、その問題を解決することで、お客様の満足度を高めることが重要な役割となっています。また、新しいサービスの導入や既存サービスの拡大に向けて、顧客とコミュニケーションをとりながら、サービスの品質向上に努めることもあります。
カスタマーサクセスについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
ヘルプデスクの役割は、トラブルを解決するだけでなく、利用者とのコミュニケーションを円滑に行い、利用者の要望や意見をシステムの改善に反映することも大切です。応対や問題解決に加えて、コミュニケーション能力や協調性も求められる職種と言えます。
③:インサイドセールス
インサイドセールスとは、企業が提供する製品やサービスを電話やメールなどのオンラインツールを使って顧客に販売する職種です。一般的には、既存顧客のフォローアップや新規顧客の開拓など、営業に関する業務を担当します。具体的には、顧客からの問い合わせ対応や、製品やサービスの提案、見積もり作成、契約締結までの業務が含まれます。
また、自社の商品に関するマーケティング調査や競合情報の収集も重要な業務となります。コミュニケーション能力や説得力が求められるため、人と話すことが好きな方に向いている職種と言えます。
インサイドセールスについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
④:インターネット広告運用
「インターネット広告運用」とは、企業や広告代理店がオンライン広告を出す際に、その広告の配信先や出稿タイミング、出稿量などを最適化し、広告主のニーズに合わせた運用を行う職種です。
広告を出稿する際には、どのようなターゲットに向けて広告を出すのかを考え、そのターゲットに届きやすい広告媒体や出稿タイミングを決めます。その後、出稿量や広告の効果測定を行い、広告の最適化を図ります。
インターネット広告運用の業務には、オンライン広告プラットフォームの操作やレポーティングツールの使用など、コンピューターを用いた業務が含まれます。また、広告主やクライアントとの折衝やコミュニケーションも重要な業務となります。
インターネット広告運用の仕事についてもっと詳しく知りたい方は、下の記事をご覧ください。
⑤:インターネットマーケティング担当者
インターネットマーケティング担当者は、インターネットを使って商品やサービスを宣伝し、販売促進をする仕事をしています。具体的には、商品やサービスの広告を作成し、SNSやメールマガジン、ブログ、ホームページなどを使って情報を発信したり、アクセス解析ツールを使ってサイトのアクセス状況を分析したりします。
また、キーワード広告やSEO対策を行って、商品やサービスの認知度や販売数を上げるための施策を考えます。さらに、顧客の声や意見をモニタリングし、改善点を見つけ出したり、新しいサービスや商品の企画立案にも携わることがあります。結果を数字で示し、上司やクライアントに報告することも重要な業務の一つです。
インターネットマーケティング担当者についてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
⑥:ビジネスアナリスト
ビジネスアナリストは、企業や組織の業務プロセスや課題を分析して、問題点を解決するための提言をする職種です。具体的には、現状の業務プロセスの調査や問題点の洗い出し、課題に対する解決策の提案などが主な業務内容です。
また、顧客や社内関係者とのコミュニケーションが必要なため、優れたコミュニケーション能力が求められます。ビジネスアナリストは、経営戦略や事業戦略を考慮した上で、組織の業務改善に貢献することが求められます。業務改善の成果が出たときには、大きな達成感を得られるやりがいのある職種です。
ビジネスアナリストについてもっと知りたい方は、下の記事をご覧ください。
サイト作り・コンテンツ作りに大きく関わるIT職種
続いてはコンテンツ作り、サイト作りに大きく関わる職種です。ここで紹介する6つの職種には「クリエイター」の印象を持つ方も多いでしょう。
①:テクニカルライター
テクニカルライターは、IT業界において製品やサービスのマニュアルやドキュメンテーションを作成する専門家です。具体的には、製品やサービスの機能や使い方、トラブルシューティング方法などを、わかりやすく説明する文書を作成することが主な業務です。
また、テクニカルライターは、製品やサービスの開発チームと密接に連携し、製品やサービスの開発に関する情報を収集し、文書化することもあります。テクニカルライターは、IT業界において製品やサービスの正しい理解や利用に必要不可欠な役割を果たしています。
テクニカルライターについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
②:WEBデザイナー
WEBデザイナーとは、ウェブサイトやアプリケーションのデザインを担当する人のことです。具体的には、ユーザーが使いやすいようなインターフェース(UI)の設計や、見た目(デザイン)の作成を行います。
また、企画書に基づいてコンテンツのレイアウトや色彩の調整、画像や動画の編集なども担当します。WEBデザイナーは、ウェブデザインの基礎知識やグラフィックデザインの技術を持ち、最新のトレンドにも敏感である必要があります。また、コミュニケーション能力やプロジェクトマネジメントのスキルも必要とされます。
WEBデザイナーについてもっと知りたい方は下の記事をご覧ください。
③:UX/UIデザイナー
UX/UIデザイナーは、ユーザーエクスペリエンス(UX)とユーザーインターフェース(UI)に関する設計や改善を専門とするIT業界の職種です。彼らの仕事は、ウェブサイトやアプリケーションのユーザビリティや操作性を向上させることに焦点を当てています。UX/UIデザイナーは、顧客やエンドユーザーと協力して、製品やサービスを使用するための最良の方法を特定し、改善案を提供することが求められます。
彼らは、ページのレイアウト、ナビゲーション、色調、テキストやグラフィックの配置など、ウェブサイトやアプリケーションの見た目と感触に関する様々な要素を調整することもあります。UX/UIデザイナーは、ユーザーがより良い体験を得られるようにするために、常に新しいアイデアを模索し、製品やサービスの改善を行うことが求められます。
なお、UX/UIデザイナーについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
④:コンテンツクリエイター
コンテンツクリエイターとは、IT業界において、Webサイトやアプリ、動画などのコンテンツを制作する人のことを指します。一般的に、文章や画像、動画などを作成するため、コンピュータやソフトウェアを使います。コンテンツの種類によっては、専門的な知識が必要な場合もありますが、それぞれの分野に応じて学ぶことができます。
コンテンツクリエイターは、クリエイティブなスキルを駆使し、企画立案からデザイン、撮影、編集まで一貫して制作するため、多彩なスキルが求められます。また、自分たちの制作物が多くの人に利用され、楽しんでいただけることを目指しています。
なお、コンテンツクリエイターについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
⑤:プログラマー
プログラマーは、コンピュータープログラムを開発する仕事をしています。主にコンピューターソフトウェアやアプリケーションの開発、保守、テストを行っています。プログラマーは、コンピューターのプログラム言語を使って、問題を解決する方法をコンピューターに指示します。
また、ソフトウェア開発のライフサイクルに関する知識が必要であり、顧客要件の収集やプロジェクト管理にも関わる場合があります。プログラマーは、新しい技術やトレンドについて常に学習を続け、スキルを磨いています。
なお、プログラマーについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
⑥:モバイルアプリデザイナー
モバイルアプリデザイナーとは、スマートフォンやタブレット端末など、モバイル端末向けのアプリケーションのデザインを行う仕事です。具体的には、アプリの機能や画面構成、デザインのコンセプトやテーマを考えたり、ユーザビリティを考慮したユーザーインターフェース(UI)の設計をしたりします。
また、アプリの画像やアイコンなどのグラフィックデザインや、アプリの動作に必要なアニメーションの作成なども行います。最近では、多様な端末サイズに対応するレスポンシブデザインにも注力しています。モバイルアプリデザイナーは、プログラマーやプロジェクトマネージャーと密に連携し、より優れたアプリケーションを作り上げるためのチームプレイを行います。
なお、モバイルアプリデザイナーについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
全体を管理する力を問われるIT職種
組織やプロジェクト全体の管理をする業種もあります。これらの業種はいずれも大きな責任感が伴いますが、高年収が期待できる職種でもありま
①:データベース管理者
データベース管理者は、企業や団体が利用するデータベースの設計・構築・運用・保守などを行う人のことです。データベースとは、情報を整理・保存するためのシステムで、例えば、お客様の情報や商品情報などを一元管理することができます。
データベース管理者は、データの種類や量、利用方法などを考慮しながら、データベースの設計や構築を行います。また、データの整合性や安全性、パフォーマンスの向上などを考え、適切なデータベース管理システムの選定や設定を行います。さらに、障害やトラブルの対応や、バックアップ・リカバリーの設定、定期的なメンテナンス作業も行います。
データベース管理者は、情報システム部門などに所属し、システム開発や運用チームと協力して業務を進めます。データベースの設計・構築・運用・保守などを通じて、企業や団体の情報システムの基盤を支えています。
なお、モバイルアプリデザイナーについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
②:プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトの全体的な進捗状況を管理し、期限までに目標を達成するために必要なリソースを調整する人のことです。プロジェクトの目標、スコープ、タイムライン、予算、品質基準を決定し、計画書を作成してプロジェクトチームに指示を出します。
また、プロジェクトの問題や課題を解決するために必要な措置を講じたり、コミュニケーションを取り、関係者との調整を行ったりすることも重要な業務の一つです。プロジェクトマネージャーは、チームメンバーの調整やプロジェクトの全体的な進行状況の把握に加え、品質管理やコスト管理も担当することがあります。結果的に、プロジェクトマネージャーは、プロジェクトが期限までに成功するように全力を尽くすことが求められます。
なお、プロジェクトマネージャーについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
③:ITコンサルタント
ITコンサルタントとは、企業や組織の情報システムやビジネスプロセスを改善するために、アドバイスや提案を行う専門家のことです。具体的には、企業の課題を分析し、適切なITソリューションを提供することで、業務プロセスの最適化や生産性向上、コスト削減、顧客サービスの向上などを支援します。
ITコンサルタントは、ITの知識やビジネスの知識を持ち合わせ、プロジェクトの管理や企業とのコミュニケーション能力も必要とされます。また、顧客のニーズに合わせて柔軟に対応し、協力会社との調整などを行うこともあります。ITコンサルタントは、顧客に対して信頼性が求められるため、高い倫理観とプロフェッショナリズムが必要とされます。
なお、ITコンサルタントについてもっと詳しく知りたい方は下の記事をご覧ください。
まとめ
このように「IT 業界で働く」と一言で言っても、業務内容は多岐に及んでいます。ただ「IT業界へ転職したい」と考えるのではなく、IT業界に入ってどのような仕事をしたいのかまで決めると、転職活動はよりスムーズになるでしょう。
ただし、どんな仕事をしたいのかを知るためには、まず「どんな仕事があるのか」を知らなければなりません。そのために、業務内容がイマイチわかりづらいIT業界の代表的な職種を紹介しました。あなたの目標を明確にするために役立てていただければ幸いです。