牛山くんはパソコンで求人サイトを見ていたようです。
求人情報を見ていると、やはりプログラマーへの需要は高いですね
求人サイトに『なんとか系プログラマー募集』ってよく書いてるけど、意味がよくわからないんだよなぁ
あー、ありますね。さっき見た求人情報にも『オープン系』と書いてありました。オープン系プログラマーって何をする人なんでしょう?
二人がそんな雑談をしているとキャニット先生がやってきました。
おやおや? オープン系プログラマーの話をしているとは、二人も成長しましたね
なんの仕事をする人なのか、さっぱりわからないねって話をしていたんだよ
プログラマーの仕事内容に興味を持つのはいいことですよ。では、今日はそのオープン系プログラマーの仕事内容は必要な言語を紹介しましょうか
簡単にわかる!オープン系システム開発
そもそも『オープン系』という言葉が、いろいろな解釈ができそうなのでわかりにくいんですよね。というわけで、最初にオープン系のシステムについてわかりやすく説明します
オープン系システムとは、技術的な仕様が公開されているOSやサーバー、ルーターやスイッチなどの周辺機器やソフトウェアを組み合わせて構築されたシステムを指します。
オープン系システムは、よく『汎用系システム』と比較されるのですが……汎用系システムほどの高速化が必要ない場合や、より柔軟なシステムを組みたい場合にオープン系システムが選ばれることが多いです。
オープン系システムは社内ネットワーク上だけで完結する場合もあり、インターネット接続が必ずしも必要というわけではありません。オープンソースプログラムを転用したり、必要なシェルスクリプトを取り入れてアプリケーション実行環境と合わせて実装していく。それがオープン系のシステムです。
オープン系の特徴
オープン系システム開発の特徴は、一般に入手しやすいハードウェア・ソフトウェアを組み合わせて活用するため、開発工数・コストを減らしながら柔軟性の高いシステムを開発できることです。
簡単に言うと……すべてを1から作るのではなく、「既存のものを利用してシステムを作ってしまおう」という考え方です
たとえば、Linux、Windows、UNIXなどのOSをベースに活用すれば、開発基盤をゼロから構築する必要はありません。パッケージを活用してシステムを構築するなら、工数も大幅に削減できるでしょう。
サーバ・ルーター・スイッチなどのハードウェアも、年々高性能化・低価格化が進んでいるうえ、AWSなどのパブリッククラウドを安価に利用できる環境が整っています。
オープン系プログラマーの仕事内容
具体的にオープン系エンジニアはどのような仕事をしているのですか?
メインは業務系のアプリの開発ですね。だから、一般的にはあまり知られていないものが多いです
生産管理や会計、人事、営業などの業務で必要となるシステムを、ハードウェアやソフトウェアを組み込みながら開発します。汎用系エンジニアとは違い、ハードウェアに特化した開発は行いません。主に使われるプログラミング言語はJavaやPHPです。
最近ではオープン系のシステム開発が主流となっているため、需要が増えてきました。
なんとなくだけど、イメージが湧いてきたね
オープン系プログラマーに求められるスキル
もしも、オープン系プログラマーを目指すとしたら、どのようなスキルが求められるのでしょう?
オープン系プログラマーは、主にソフトウェア開発の製造工程(プログラミング)とテスト工程(単体・結合)を担当します。そのため、採用したプログラム言語の特徴を理解した記述が求められます。プログラミングの際は詳細設計で記載されている内容を理解し、記述する必要があります。
オープン系プログラマーに求められるのは、所定の手続きと機能実装を正しいロジックとして反映していく実装スキルです。また、テスト工程では処理結果の妥当性が判断できるデバッグ能力が必要となります。とくに、自身の作成したコード以外のライブラリーをオープンソースから転用する場合は、オープンソースソフトウェアの機能や実装を正しく理解する必要があるでしょう。同様にプログラムの保全性を高めるために、適切なモジュールを選択する必要もあります。
いろいろなものが求められるんだねー なかなか大変そうだ
オープン系プログラマーになるために持っていると有利な資格
オープン系プログラマーになるためには、何かしらの資格が必要なんですか?
とくに資格は必要ありませんよ。ただ、資格を持っていれば、自分のスキルを客観的に提示しやすいので転職の際に有利です。資格を持っていれば採用されやすい、と考えておくと良いでしょうね。参考までに、オープン系プログラマーとして通用する証明になりそうな資格をいくつか紹介します
PHP技術者認定試験
オープン系の開発で使われるPHPの習得度を認定する資格です。試験は「PHP5技術者認定初級試験」「PHP5技術者認定上級・準上級試験」「PHP5技術者認定ウィザード」の3つの区分に分かれています。
Oracle Certified Java Programmer
同じくオープン系の開発で使われるJava言語の知識と技術を認定する「オラクル認定Javaプログラマ資格」です。「Bronze」「Silver」「Gold」の3つの試験のグレードに分かれており、Silver以上は世界共通資格です。
データベーススペシャリスト試験
企業の膨大なデータを管理し、データベースシステムを構築する技術を認定する資格です。データベースを基にした開発や保守を担当する機会がある人向けの資格です。
オープン系エンジニアの将来性
オープン系プログラマーの将来性についても教えてください
一言でいえば、オープン系プログラマーの将来性は高いですよ
オープン系のシステム開発は、現在でも多くの業務システム開発に使われていますが、その傾向は今後より一層加速すると考えられます。なぜなら、オープン系で活用される「一般に入手しやすいハードウェア」の高性能化・低価格化がより一層進んでいること、オープンなソフトウェア技術を活用することで、柔軟性・拡張性の高いシステムを開発・構築できるからです。
従来のオープン系は、汎用機ほどの処理能力の高さ・高速性を必要としない業務システムに採用される傾向がありましたが、いまやオープン系で活用されるハードウェアは汎用機に迫る性能を持つものも少なくありません。具体的には、AI分析やIoTあるいは自動制御については市場予測も高く求人が増えています。
オープン系プログラマーに必要な言語・スキル:まとめ
以上、オープン系プログラマーについて簡単に説明しました。IT業界の仕事は、名前を聞いても具体的にどんな仕事をするのかわかりにくい傾向がありますよね。それでも、少しずつどの職種がどんな仕事をしているのか、知っていったほうがいいですよ
今後、伸びそうな職種だとは、わかりました
需要が高いのはいいですよね。JAVAとPHPかぁ……頑張ろうかなぁ
IT業界の需要の高さは求人情報などからも読み取れます。流行り廃りの激しい業界なので、定期的に求人情報をチェックするといいですよ